ストレート


ストレート





























(今日は気温も高くて過しやすいなぁ。)


授業が午前で終わったその日、を待たせていることもあっては足早に階段を下りていた。


、ちゃんと下駄箱にいるかなぁ。・・・・・あ、忘れ物しちゃった!!」


忘れ物を取りに行こうと勢いよく振り返った。

そのとき、ちょうど伊武が下りてきていた。


どか・・・


「痛っ。」

「ったぁ〜〜。あ!!ごめんなさい!ちょっと急いでて。」

「大丈夫。・・・・てゆーか、もっと周りを見たほうが良いんじゃない?ここ階段だよ。キミと俺の位置が逆だったら大変なことになってたよ・・・

「(ビクビク)・・・・す、すいません。気をつけます。」

「もう、良いけどさ。・・・それより急いでるんじゃなかったの?」

「そうだ!!じゃ、すいませんでした〜〜〜!!!!」


は忘れ物を取りに行くことを忘れ颯爽と去って行った。

上に用事があったんじゃないのか?と思いつつ階段を下る伊武。

ふと、足元に何かが落ちていることに気付く。


「生徒手帳。・・・・・・ふ〜ん、って言うんだ。」


それを拾い、自分の鞄の中へと入れた。



















、おっそ〜い。」

「ごめん!パフェ奢るから許して!!」

「よし。パフェに免じて許してやろう。ただし、ビックね。」

「ぅえ!?・・・・・・あ、うん。」


































次の日、伊武は生徒手帳を渡すためにのクラスまで来ていた。


「ねぇ、さんっている?」

「あ、伊武君。うん、いるよ。ちょっと待っててね。」


偶然にも近くにいた人が伊武の1年の時のクラスメイトのだった。

そしての後姿を目で追って行く。

そこには、友達と話をしていて笑っているがいた。


どき・・・・・


(・・・・可愛い)


しばらくするとに代わりがやってきた。


「あ。き、昨日の・・・・・・な、何か用ですか?」

「はい。落としてったよ、生徒手帳。」

「へ?あ、ありがとう。」

「落とし物にも気をつけなよ。じゃ、それだけだから。」


教室に入ってきたそよ風と共に伊武が微笑んだ。

それはにしかわからないほどの微笑みだった。


「(ドキ)・・あ。う、うん。」


生徒手帳を渡し終えると伊武は自分のクラスに戻って行った。


(よく見ると綺麗な顔立ちしてたなぁ。///)


生徒手帳を大切に制服のポケットの中に入れると元の友達のいたところに戻った。


、伊武君と友達だったんだぁ。」

「違うよ。昨日、階段でぶつかっちゃったの。そんときに落とした生徒手帳を持って来てくれたんだよ。」

「で?どうよ?惚れた??」

「な、んなわけないじゃん!!てか、伊武君て恐いし。」

「恐い?あの子、優しいよ。ちょっと、ボヤッキーだけど。」

「そのボヤッキーでストレートに言ってくるのが恐いんだよ。」


(恐いってのは本音。だけど、言えない。微笑んだ顔が綺麗でトキメいたなんて絶対に言えないよぉ。////)


その日から伊武は何かというと無理矢理、理由をこじつけてはのクラスに来ていた。

もまた、伊武がわざわざ来てくれることを嬉しく想っていた。


(、ニブすぎ。伊武君が可哀相だよ。)


が思っている通り、は何故、伊武が来ているのか気付いていない。

































そんなある日の昼休み、は屋上に来ていた。

しばらく、澄みきった空と空気を堪能していた。


「あ、さん。ここで食べんの?」

「え?あ!い、伊武君!?う、うん。そ、そうだけど?」

「そんなに吃んなくていいよ。・・・・てか、何で吃るわけ?もしかして避けてる?俺のこと嫌いなの?

「あ!!ご、ごめん。そ、そーいうのじゃないんだけど・・・」

「じゃあ、何?」

え・・・・あの・・・その・・・・・・恐い。

「・・・・は?」

「恐いの。えっとね、伊武君て結構ストレートに言うでしょ?・・・だから。」

「・・・ふーん。じゃ、嫌いなわけじゃないんだ。」

「それだけは絶対ないよ!私、伊武君好きだもん!!・・・・・あ。////」


ほとんど勢いに乗って言ってしまった

いきなりの出来事でさすがの伊武もフリーズしている。

はどんどん赤くなっていき、俯いた。

風が熱を持った頬を冷ましていく。


「・・・今のナシとか言わないよね?・・・・まぁ、言わせないけど。つーか、両想いだったんだ。

「い、言わないけどぉ・・・////」

「『けど』何?何か不服?」

「不服とかじゃなくてさ・・・あの・・・・アレ・・」


が指差した先は給水塔。

その後ろからは影が2つ見えている。


「何やってんのさ、アキラに杏ちゃん。」


給水塔に隠れていたのは神尾と杏だった。


「あ、バレた。バレたよ、杏ちゃん!」

「何だぁ。ちゃんてば目敏いよぉ!」

「だって、神尾が見えてたんだもん。」

「マジで!?」

「もう神尾君隠れるの下手!!」

「だ、だってよう、杏ちゃん。」


もう少し見たかった杏が神尾を叱る。

惚れた弱みとでも言うべきか神尾は控えめに抵抗をしている。


「うるさいから、あっち行くよ。」

「!?あ、うん。///・・・待ってよ、伊武君!」

「深司。」

「・・・・し、深司///」

「今度『伊武君』って言ったら此処に痕付けるから。」


の首すじに指を指し命令口調で淡々と告げる。


「い、伊武く・・・!?あ!!」


慌てて口を抑える

しかし、伊武は聞く耳持たずと言った感じの表情をしている。


「まず、1つ目ね。」

「!?(『まず』って何〜!?)」


まだ、は気付いていない。

彼が策士なことに。

そして、気付くのはずっと先の話になるだろう。


「ホントに鈍感だよね。ま、そこも可愛いから好きなんだけどさ。」































THE☆END



--------------------−あとがきんぐ−----------------------

ごめんなさい☆(地面にめり込む勢いでの土下座)
わけわからん上に深司じゃないですよね。

村上さん、こんなんでよろしければ貰ってやってください。(泣)

神名木神楽